福永念珠舗は、どのようなお店ですか?
 京都・東本願寺前にある福永念珠舗本店は、寛政九年(1797年)創業。現在九代目。
代々当主は、販路拡大に励み、近江の関所を越え、愛知の三河にまで行商に出かけることもあったといいます。
その後、大谷派念珠職工と代々御本山の御用を努める念珠舗として格付けされるようになりました。 今日、どの宗派の念珠でも制作することのできる技術力と新しい感性のもと、日々新たなる挑戦を繰り返し、「福永に行けばどんな念珠でも手に入る」と高い評価をいただいております。
もちろん念珠の製造専門店ですので、一品一品すべて手作りにて製造しています。当店が世界各地より材料を吟味し、仕入れ、製造される念珠は、全国の寺院や個人のお客様にご愛用いただいております。
製造直売なので、お値段もお買い得です。

当店は、JR京都駅から徒歩約7分。東本願寺前にあります。
京都駅中央口より、京都タワーを見ながら東本願寺方面にお越しくだされば5階レンガタイル建ての本社ビルがございます。
TEL.075-343-0541 FAX.075-351-0018 年中無休 営業時間9:00~18:00
お念珠とはどういうものなのか、また、歴史等を教えて頂けますでしょうか?
 仏教がシルクロードでインド仏教から中国仏教に伝来され、そして日本に仏教が伝来したのは西暦552年という説が有力です。約1500年前に日本に入るまでは仏教は中国禅堂の一つの宗派しかありませんでした。お数珠の形も108個の玉が輪になって繋がっているだけのものでした。 やがて念珠は仏教と共にシルクロードを通り中国、朝鮮を経て、日本に伝えられました。
その後、時代を経て、平安、鎌倉と日本仏教の発展に伴って、念珠も形の進化をしていきます。 平安時代初期の「最澄の天台宗」、「空海の真言宗」、そして鎌倉時代に「法然の浄土宗」、「親鸞の浄土真宗」、「栄西の臨済宗」、「道元の曹洞宗」、「日蓮の日蓮宗」等の宗派が成立し、念珠もそれぞれの宗派の教義の違いによってそれぞれに独特の形式を生み出していきました。   基本的な百八個の玉をつないだ輪は変わりませんが、そこに付く弟子玉や房の形状によって区別されます。
やがて時代を経て、江戸時代には持ち易い様に大きな輪(百八個の玉)を半分にしたり、四分の一にしたりして、ちょうど掌の周りを一巻きする大きさの念珠が使用されるようになり、現在では様々な玉を使うことにより個数の決まりがなくなりました。これが片手念珠(一輪念珠)と呼ばれるもので、皆さんが念珠というとすぐに思い浮かべられる略式の形のものです。
なぜ、お数珠(寿数)とも言われるのですか?
 白房の意味は? お念珠は「数珠」や、当て字において「寿数」ともいわれます。
元々はお経をとなえる数を数えるための道具だったので、「数珠」といいます。 浄土真宗などでは、お経をとなえる数を数えることが重んじられないので「念珠」といわれています。
「寿数」といわれるようにお祝いのものでもあり、真宗の仏式結婚の念珠交換に用いられる女性二輪念珠は、水晶や白珊瑚(しろさんご)のものが多く、女性の白無垢(しろむく)結婚衣装の意味合いに合わせ、嫁ぎ先のお色に染まる前として白無垢衣装に珠数を持ち、「これから宜しくお願い致します」と相手先の仏前に心を込めて合掌礼拝されることが受け継がれていることから、白房を付けた物が使用されます。
同じように、日本の中の地区特性として、安芸・尾張・三河などの地では冠婚葬祭の風習の中で、葬儀の際には、故人に対して正式なお念珠を用いようと言うことから、真宗女性用の念珠には二輪念珠の水晶など無色透明の物が主に用いられ、喪に服す意味でも白房をつけた念珠が使用されているようです。
今のように様々なお念珠のかたちができるのは、いつ頃からなのでしょうか?
 平安・鎌倉時代は、まだまだお数珠は貴重品で、僧侶や貴族など位の高い方しか持てないものでした。でも、江戸時代になって、宗教をもっと一般の方に広めたいという思いから、在家の方々にも持てるように、中国で使われていた合掌の手に合わせた一輪念珠(単念珠や省略念珠ともいう)が作られました。
正式なお数珠は元々108個の主玉で構成されますが、主玉の数を4つに分けて27個にすれば、4人の人が持てるようになる。省略こそはするけれども、たくさんの人々が手を合わせるために、一つでも多くの念珠を作ることができるようになり在家一般の方にも念珠が一気に普及しました。 今は、一輪念珠の女性用なら珠の大きさは10mm未満、男性用なら10mm以上で輪の寸法も男女で違うため、玉の数はこだわっていません。また、最近では身につけて携帯できるようになった念珠が腕輪念珠・ブレス型念珠となりました。
お念珠を自分で選ぼうと思っても、なかなか自分で買おうは思わないのですが・・・
 若いうちは自らお念珠をお買い求めになる方は多くはありません。しかし、例えば将来、身近な方が亡くなったら、自然に手を合わせたいと思う気持ちが自然に生まれます。 すると、自ら買い求めようと思うようになるときがくるかもしれません。
今まで自分たちのご先祖さまがしてこられたことが順送りでされるようになります。 成人になられたり、結婚等の時に親が子供のために買い求められる場合や大きなご法事を迎えられるに当たり、皆さんで新調されることもありますが、若いうちはなかなか自分で買おうとは思わないもの自然なのかもしれません。 きっといつかは買いたいという気持ちになられるときがやってきます。
その時は、どのようなものを買えばよいのでしょうか?
  お念珠は高価なものだからいいという訳ではありません。数百円のものでも大切に毎日使う人もいれば、何十万もするものを買い求められてもタンスの肥にしてしまう人もいる。合掌をする手に使って頂けなければ、私たちがお念珠を作っている意味がないのです。
仏前で、ご先祖様の追悼供養のためや日々のご報告をしたり、不安な気持ちがあった時に向き合ったり、そのように使って頂けるよう一心を込めて作らせていただいています。お念珠は飾り物ではありません。今は綺麗な貴石等の種類が増え、おしゃれ感覚の要素は強くなっていますが今のように様々な玉の色や、房の色をつけるようになったのもほんの15年ぐらい前です。
数珠の糸が切れると、何か悪いことが起こるのでしょうか?
  よくお客様に「珠数の糸が切れたので、何か悪いことが起こるのではないでしょうか?」「何か悪いことが起こるのを、珠数が身代わりになってくれたのでしょうか?」と聞かれます。糸が切れたからといって何かの前触れではありません。 ご安心ください。
残念ながら精(しょう)あるものはいつか形が無くなります。珠数の糸も同じようにお使いになっていれば、いつかは切れてしまいます。ただそのままにするのではなく、一つひとつの珠は大地からの恵みによるものですから、どうか大切に、早めに修理をして元の輪に直していただければと思います。もしご不要になられましたら、私の店でお預かりいたしますし、無理なときは今までの感謝の気持ちをもって処分していただければ良いと思います。
結婚の時に数珠は必要ですか?
  一番の理想は嫁ぎ先の宗派にあわせて正式な念珠(二輪念珠)を持って行かれるのが良いと思います。但し、略式でも問題はありません。嫁ぎ先でご先祖にご挨拶をされるとき必ず必要ですので、持参いたしましょう。
真宗の仏式結婚の念珠交換に用いられる女性二輪念珠は、水晶や白珊瑚(しろさんご)のものが多く、女性の白無垢(しろむく)結婚衣装の意味合いに合わせ、嫁ぎ先のお色に染まる前として白無垢衣装に珠数を持ち、「これから宜しくお願い致します」と相手先の仏前に心を込めて合掌礼拝されることが受け継がれていることから、白房を付けた物が使用されます。
お葬式は白房でなければいけないの?
 仏教の法具としては色の決まりはありませんが、特に中部の尾張・三河、北陸の一部、安芸(広島)地方では冠婚葬祭の風習の中で、葬儀の際には、故人に対して正式なお念珠を用いようと言うことから、真宗女性用の念珠には二輪念珠の水晶など無色透明、白珊瑚の白色の物が主に用いられ、喪に服す意味でも白房をつけた念珠が使用されているようです。
房の色に決まりはありますか?
 基本的にはございません。慣習の中で女性用は、20才~30代、40代~50代、それ以上の方とおおよそですが色分けをされる方もおられますが、お客様のお好みの色でかまいません。
最近は灰桜色と言う中間色があり、年齢を問わない色もお作りしております。個性で若い方でも地味な色合いを持たれる方もお見えですがそれも問題ございません。
私たちはお数珠を通して、どのようなことを学ぶことができるのでしょうか?
 私が思うことには、いろんな形の数珠があっても数珠は必ず輪の形をもって形成されますね、棒状にはなってない、固まりになってない、輪になっていて玉が規則正しく並んでいるからこそ数珠として使うことができる。
その輪の中にあるたくさんの玉の一つがあなただとお思いください。周りに並んで玉は、今すでにご縁があるご両親やご友人、そして、まだ見知らぬこれからのご縁の方なのです。そういう方々が一つの輪に並んで綺麗に並んでいるから、今、自分が生かされていることを分かっていただきたいと思います。
玉の中に通っている糸が、そのご縁を繋ぎ止めている心の糸と思って下さい。「こんな奴いらんわ!」と思ってそこにハサミを入れると、一瞬にして全てがバラバラになってしまいますね。 簡単に思われがちですが繋ぎ止めることは難しいです。常に自分を囲んでいる周りの人やものに感謝して、人のことを考え、心を輪のように丸くして、共に生きていけるように考えましょう。そういう気持ちでお数珠をお使い頂ければと思います。
お直し(修理)はできますか?
 お直しは常時受け付けております。玉が全て揃っていれば、まず問題なく修理することができます。 修理代金や修理期間はお念珠の形によって異なりますので、お気軽にお問い合わせください。
また、修理の際に房色を変えたりすることも可能です。 お念珠は一代のものではなく末代までお使いになれますので、たとえば、おじいさま、おばあさまからお孫さんへと、お仕立て替えをして、お譲りいただくことも問題ありません。玉の一つひとつ自然の恵みからできたものですので、大切にお使いください。
念珠は人に差し上げてもいいですか?また、数珠は自分で買うものではないと聞いたことがあるので今まで買いませんでしたが、本当でしょうか?
 念珠は人に差し上げても結構です、結婚のお祝い、成人のお祝い、形見として等々結構です。また、一部の地方で「数珠は人に頂くもの」と、言う風習の所もありますが、まずはそのような決まりはありません。
念珠(数珠)の手入れ方法は?
 手入れの方法として特に必要はないのですが、赤い高級サンゴ(血赤・古渡りサンゴ)、ラピス、孔雀石等に限っては汗に弱く変色する場合がありますので汗のついた手で使用された後は、乾いた布で軽く拭き取って下さい。
他の商品は桐箱に保管されるか念珠袋に入れて保管して下さい。